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人間の苦悩と人生の意味

秋山智久(2011)「人間の苦悩と人生の意味」『學苑』844, 45-59, 昭和女子大学

http://ci.nii.ac.jp/naid/110008092092

PDFあり

 福祉業界ではかなり有名な先生の論文。主に社会福祉専門職とは何かなどの論考が中心で、またそのたぐいの著書も多くある。ただ有名なだけではなく、第一線で論文を寄稿し、CiNiiでも容易に入手しやすい状況にある。

 この論文の副題は、社会福祉哲学の根本問題となっている。

 社会福祉「の」哲学とは何かとなれば、その独自な概念は無いと私は思っている。ドゥルーズがかつて『哲学とは何か』の中で、哲学とは概念を創出する学問であると言っていた。であるならば、社会福祉「の」哲学とは、より独創的で、固有な、「何か」がないといけない。この論文では、社会福祉とは人の苦悩や不幸、それと対置する形で幸福とは何か。そして、援助者はどのように関わるべきなのかというスタイルを古典宗教や代表的な思想家から惹く内容となっている。

 中にちりばめられている多様な思想家・宗教家の言葉や古典(方丈記など)を嗜んでいる人ならば非常に趣深く読める内容となっているが、そうした趣味がない人でも、よく練られた文章構成でスラスラと読める内容となっている。最後の方はフランクルの思想を軸にまとめているが、前段から後段まで考えされられる内容となっている。人が生きることは苦悩と不幸の連続である。不幸な人はどんなに努力しても不幸な環境に置かれがちにある。その一方で、取り立てて努力もせずに楽に生きることができる人もいる。社会福祉の対象は生まれながらにして不幸な人もいるし、苦悩を背負って生きている人たちもいる。援助者は、メサイヤコンプレックスに陥らずに、その人達の苦悩をどのように感受して、そして寄り添うことができるのか。

 そんなことをこの論文は問いかけている内容となっている。

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救護施設→知的障害児施設→通所介護施設(高齢者)と15年以上。これからも思考と体力で、働いていきます。

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