夫婦の不仲は親子の不仲」か

野田潤(2006)「「夫婦の不仲は親子の不仲」か」『家族社会学研究』 18(1), 17-26
http://ci.nii.ac.jp/naid/130001590443
PDFあり

 副題は、近代家族の情緒的関係についての語りの変容 となっている。
 近代家族を調べる上で、最初の方で採集した論文。面白いのが、1914年から2003年の読売新聞の悩み相談欄での親子・夫婦の相談に関するものを取り上げ、助言者がその時々でどのような答えを載せているのかを分析している。
 家族成員間の情緒的な結びつきが近代家族の重要な要素であるが、それが夫婦の事なのか、親子の事なのかがしっかりと区別されていないことから、どの時点でどうなったのかを明らかにしている。その結果、1930年代までは夫婦の問題は、子供に及ぼさないとする言説であり、時代とともに変容していったことが分かる。そして、こうした問題を区別することを通じて、ある関係性が崩壊した時に、別の関係をも破たんさせないような仕組みがあるとされ、今のように、親子の問題も夫婦の問題も浸透し、一体化した中では、どちらかの関係が崩壊した場合、一緒に破たんするという意味で、息苦しい社会であるとする結論は納得できる。いずれにしろ、昔の相談とかが例示され、読みやすい内容となっている。

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