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西欧近世における魔女・供犠・エロス

黒川正剛(2008)「西欧近世における魔女・供犠・エロス」『太成学院大学紀要』 10, 63-77
http://ci.nii.ac.jp/naid/110006966917

PDFあり
 息抜きで、魔女狩りとかオカルトとかその辺をサイニィで検索し、適当に落とした論文だった。しかし、これは面白かった。貴重な銅版画や当時の裁判記録などを引用しながら、どのような人が魔女狩りにあったのか。処刑が、見せしめであったと同時に、供犠の様相を持っている事。しかし、魔女狩りでの供犠は、宗教的な意味で神にささげるというよりも、キリスト教による裁きという意味では、厳密な意味での供犠にはなっていないことなどをじっくりと論じられている。
 何より、いたたまれないのが、魔女として、魔女ではないかもしれなかった「女性」が常に犠牲になっている事。また、裁判記録から処刑されたのは、たぶん、言われもなき罪をかぶせられた最下層の人であること。無理やり自白というかでっち上げられた裁判記録を基に観衆に嘲られ、好奇のまなざしを持って、あるいは性的な興奮を伴って処刑されていたのは、尊厳を損なわれていたのは、そうした名もなき最下層の人であったという事実である。社会が抑圧的であったり、抑圧しないと体制が維持できないほどに脆弱になった社会では、こうしたガス抜きが、最下層の犠牲の上に成り立っている。これは、中世の出来事だけではなく、現代においても「ある」出来事である。考えさせられる内容である。

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