診療報酬・介護報酬同時改定の動向からみた地域包括ケアシステムの推進

堀裕行(2012)「診療報酬・介護報酬同時改定の動向からみた地域包括ケアシステムの推進」『保健医療科学』61(2),75-82
http://ci.nii.ac.jp/naid/110009575877

PDFあり
 今回の改定についてかなり総合的な説明となっており、全体的な俯瞰としては過不足なく知ることが出来る内容となっている。改めて、地域包括ケアシステムの定義をあげておくと、
 ニーズに応じた住宅が提供されることを基本としたうえで、生活上の安全・安心・健康を確保するために、医療や介護のみならず、福祉サービスを含めた様々な生活支援サービスが日常生活の場(日常生活圏域)で適切に提供できるような地域の体制と定義され、概ね30分以内に必要なサービスが提供される圏域として、中学校区程度の範囲を想定している。
 逆に言うと、こうしたサービスが全くされていないのが現状で、要介護度が上がるにつれて施設や病院に行くし、通所系のサービスは医療行為が行えないところが多いし、ショートも緊急対応できないし、特養ですら一定以上の医療行為が必要になれば病院に行くし、老健は在宅復帰の取り組みが出来ているのかが疑問である。
 この論文では、新しく立ち上がったサービスやこれまでのサービスの状態を簡潔ながらもしっかりと書いているため、教科書にはない情報を得ることが出来る。例えば、小規模多機能型居宅介護は当初平均要介護度3.5を予定していたが、実際は2.63と軽度であり、その理由として医療ニーズの高い利用者を受け入れていない(理由)等。総体的な知識を得るには良い内容である。

 同じような総括的な説明として、

山田亮一(2013)「少子高齢人口減少社会と介護保険」『高田短期大学紀要』31,37?47
http://ci.nii.ac.jp/naid/110009561639

PDFあり
 こちらは認知症のケアサービスについて堀よりも若干詳しく論じている。また各種サービスの要件なども堀よりもすっきりとまとめており、併せて読むとより理解が深まるようになっていると思う。

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