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生活保護法における「理念」と「運営」

志賀信夫(2011)「生活保護法における「理念」と「運営」」『一橋研究』36(2・3),17-33

http://ci.nii.ac.jp/naid/110008733807

PDFあり

 そもそも生活保護はどのような理念なのか。このことについて一般にはあまり知られていない。現在、生活保護受給者をめぐる風当たりが非常に強い。また、生活保護は最後のセーフティネットということは少し関心のある人ならば耳にしている言葉である。しかし、法的な解釈をめぐって、この受給者への風当たりとセーフティネットである制度運営には、矛盾がはらんでいることが分かる。言い換えれば、人が最低限生活が保障されることは正しいが、しかし、働かざる者食うべからず、つまりそうした働かない人は、生きる資格はない。そうしたメッセージが発せられている。

 この論文では、この生活保護の受給権をめぐる法理念の矛盾点を明らかにしている。法律では、先に述べたような最低限度の生活の保障はすべからく行うべきであるとされながら、自立の助長も同時にしていかないといけないと規定されている。この論文では生活保護が制定されたときに書かれた原典と言うべき解釈や古典とも言うべき言説を分かりやすく引きながら、生活保護はそもそも無条件で最低限の生活を保障する法律でありながら、惰民防止や働かざる者食うべからずという旧法の影を色濃く反映されていることを明確にしている。

 昨今の生活保護受給者への風当たりの強さを引き込んでいるのは、そうした背景にあることを知る良い内容である。

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