相談援助実習指導者の資格要件に関する調査研究

村田真弓・工藤歩・高木博史(2010)「相談援助実習指導者の資格要件に関する調査研究」『地域研究』 (7), 115-131,沖縄大学地域研究所

http://ci.nii.ac.jp/naid/40017263330

PDFあり

 社会福祉士などは実習指導者研修を受けないと実習が受け入れることが出来なくなって久しい。しかし、それによって実習の受け入れ施設が激減している。その現状を描いた内容となっている。沖縄で2007年以降に実習を受け入れた87機関から収集したのである意味、ほぼ沖縄全域にかかる施設から回収していると思われる。回答の中でも述べられているけれど、確かに実習計画から指導までレベルアップをすることは良いことだとしながらも、福祉事務所とかそうした社会福祉士がいないような所への実習が無くなることで、選択の幅が少なくなっていることなどが指摘されていた。その他、実情を余すことなく書いてあるので興味のある方は読んでみてください。実質8ページなのでサクッと読めるかと思う。

 その他、ちょっと気になって実習指導者研修が義務づけられて以後の実習受け入れ状況などを調べてみた。案の定、これまで受け入れていたけれど、この義務化によって激減していることが分かる。神奈川県では社会福祉士を持っているものの実習指導者研修を受けていない人は70%となっていたり、仙台のMSW養成でも受け入れ機関が27から9に減少したなどの結果になっている。

 また先に書いたように、社会福祉事務所は一つの相談援助としては申し分のない教育現場であるはずだが、社会福祉士がいないために実習先ではなくなっている。また、社会福祉士を有している施設はもともと少ない上に、指導者研修も受けないといけないとなれば、困るのは将来社会福祉士になりたい学生と養成校である。それでも現在、なんとか養成校もやりくりしているから別に大変とは思っていないか。

 いずれにしろ、実習指導者研修は確かに実習のメソッドを提供するという意味ではとても良い取り組みであろう。しかし、時間を割いた上、宿泊費や講習料、教材費まで取った上で、実習指導者にはまったく恩恵(指導料)が入らないという、善意だけを当てにしていてはダメなんじゃないかと思う。

神奈川県社会福祉士会の調査報告(クリックすればPDFが自動でダウンロードされる)

http://www.kacsw.or.jp/info_training/pdf/2011-03-jisyu-hokoku.pdf

山川敏久(2012)「医療ソーシャルワーカー養成に関する諸問題」『東北福祉大学研究紀要』36, 1-11(PDFなし)

http://ci.nii.ac.jp/naid/40019454425

関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

kuma

Author:kuma
救護施設→知的障害児施設→通所介護施設(高齢者)と15年以上。これからも思考と体力で、働いていきます。

自分のサイトもあります。
kumaの学習ノート

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク