椎名林檎における「歌」の解体と再生

石川伊織(2004)「椎名林檎における「歌」の解体と再生」『県立新潟女子短期大学研究紀要』41,187-201

http://ci.nii.ac.jp/naid/110004668461

PDFあり

 椎名林檎は好きなアーティストなので検索してヒットしたので、とりあえず落としておいたというもの。でもって、CiNiiで唯一、PDFで読める論文。

 今回、この論文を読んで、なるほどこういう解釈もあるのかと。もともと椎名林檎は難しい漢字とか意味不明なフレーズがたくさんあって、聴く人に多様な意味解釈を可能にしているんだろうなぁと思っていた。私自身、あまり歌詞をを重要視しないで、リズムとかで聴くのであんまり気にしていなかったけど、この論文では2004年頃までの椎名林檎の代表的な曲のいくつかを取り上げ、歌詞、コード、またはイントネーションから想起されるイメージなど幅広く解釈を施している。

 この論者に言わせると、歌詞は難解だが、楽曲の構造は非常にシンプルで古典的ですらあるらしい。ただ言葉を載せるときの半音の多さとかさびの部分での音の跳躍といったメロディにあると解析している。

 簡単に言って、ダブルミーニングを楽曲やメロディの中から宇神上がらせるように工夫しているのが椎名林檎の歌の特徴であると。その他、<短編キネマ 百色眼鏡>に観るアイデンティティを巡る椎名林檎の解釈とかとても興味深い。

 結論として、意味は聴き手によって聴き手の主観として再生産されることで成り立つ。テキストを仲立ちに対話が成立して初めて、意味という現象が間主観的に成り立つのである。そうした歌い手であるのではと推論。

 後半、哲学者などがポッと出てきて、面食らうかもしれないけれど、通して読めば面白い内容。といっても雑学程度にしかならないけれど。

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