海を旅する人たち3・徐福

立平進(2004)「海を旅する人たち3・徐福」『長崎国際大学論叢』4,33-42

http://ci.nii.ac.jp/naid/110004677249

PDFあり

 この論文の面白いところは、昔の海流や今の海流から、もし中国から日本に船で来るにはどのような海流に乗ればどこにたどり着くのかを推論したことである。結果として、中国から日本へは海流に乗れば割とすぐにたどり着くことが出来るが、日本の場合は難しいことが明らかにされている。また、その論拠としてボートピープルが日本にたどり着いた際の海流図などを持ち出して説明されている。

 徐福は、ちょうど日本では弥生時代の始まりにあたる頃に中国から、不老不死の薬と求めて、蓬莱と呼ばれる日本に来た人であり、たくさんの技術者や稲(もみ殻など)を持ち込んだと考えられている。そして現在、この徐福がたどり着いたと言われる地が日本では30か所以上ある。では、もし徐福が海流に乗って日本に来たとすればどのようなルートでどこに上陸したのかを推論している。

 対馬海流や黒潮をメインに、その海流を巡る民俗学的な逸話を紹介しながら豊富な知識で分かりやすく説明している。ちょっとしたミステリーを読むような面白さがある内容である。ミステリーなのでネタバレはしないけれど、私は黒潮に乗ってきたんじゃないかなと思う。


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