ソーシャルワーク領域における職業倫理教育

横田恵子(2000)「ソーシャルワーク領域における職業倫理教育」『社会問題研究』50(1), 1-15,大阪府立大学社会福祉学部

http://ci.nii.ac.jp/naid/120002034614

PDFあり

 切れ味鋭い横田先生のソーシャルワークにおける倫理とは何かについての論考。最初に書かれている言葉が良い。

 伝統的に…ケアワーカーなどの職種は、専門性論議を繰り返す中で次第に自らの専門職としてのアイデンティティを問うようになり、職業倫理の確立に向けて内発的に動機づけられてきた。ある集団において、構成メンバーの行為を自集団で自律的に統制できることは、当該集団が「専門職集団」であるための必須要件の一つである。したがって上記の職種が専門職を標榜するためには、積極的に自らの職業倫理を確立しなければいけない。

 いまの社会福祉現場においてもし倫理観が無いとすれば、そのための専門性についての議論が足りないからではないだろうか。ちなみに、職業倫理の適応領域は、クライエントだけではない。

  1. クライエントに対する倫理的責任
  2. 同僚に対する倫理的責任
  3. 実践場面における倫理的責任
  4. 専門性に基づく倫理的責任
  5. 専門職としての倫理的責任
  6. 一般社会への倫理的責任があるとされる。

 いずれにしろ、倫理は教育によって身につくことは確かであり、それは知識ではなく知識が現実にどう適用するのか。自分自身をどう律するのかが試されるのが倫理である。この論文に書かれている二つの事例からどのような倫理的態度を持ち得るのか。私も考えたが、非常に難しかった。そして、文中にも出てくるが、自分の価値判断で現場を観ている事が多く、どのような倫理的態度がこの事例で求められているのかを言葉にすることが非常に難しかった。

 専門性を担保するのは職業倫理であり、その具体的な行動によって示されるのである。あなたは、社会福祉の職業倫理とは何か言えるだろうか。そして、その上で、その職業倫理に基づいた状況判断と自分の価値判断の区別がつくだろうか。私は、ちょっとできないかもしれない。

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