障害者の地域生活移行支援にかかる諸課題

谷口泰司(2012)「障害者の地域生活移行支援にかかる諸課題」『関西福祉大学社会福祉学部研究紀要』16(1),47-56

http://ci.nii.ac.jp/naid/40019457225

PDFあり

 副題は、養護老人ホーム・救護施設・障害者福祉計画の現状より となっている。

 基礎構造改革から施設から地域への流れがメインとなっている。それは精神保健福祉法や障害者自立支援法の改正などでも見て取れる。しかし、それでも救護施設や養護老人ホームなどの障害者はこれらの地域生活移行支援の対象とされず、無関心、無理解の下混合収容が続いている。このことに焦点を当てて、全国調査などを引き合いに出して議論している内容。

 障害者福祉法の敗戦直後から現在までの沿革を簡単にまとめており、さらにあまり論じられることの少ない救護施設の実態や養護老人ホームの社会的に排除され、貧困層の共生場所であるという痛烈な批判~無関心な行政などと示唆に富む内容となっている。

 特に制度上の課題として、自立支援法に基づく障害者支援施設のへの入所は一部の例外を除き、障害程度区分4以上でないと入れなく、緊急一時保護を除き、若年層は救護施設へ、高齢層は養護老人ホームしか受け皿がないと言う現状である。また地域生活移行支援も精神病床や障害者支援施設であり、過去に措置された者は埒外におかれている。その意味で制度に組み込むことや劣等処遇の過去を清算するために議論をしていかないと行けないとする主張はもっともである。

 福祉業界にいる人は一度読んでみると良いかと思う。考えさせられる内容である。


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