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駄菓子屋の教育的機能

岩本廣美・細谷恵子(2005)「駄菓子屋の教育的機能」『教育実践総合センター研究紀要』14, 65-74, 奈良教育大学教育学部附属教育実践総合センター   

http://ci.nii.ac.jp/naid/120001075465

PDFあり

 子どもたちが集う場所として、今はあまりなくなった駄菓子屋にスポットを当てて、そこでの店の人と子どもとの相互作用の中にどんな教育的なやりとりがあるのかを明らかにしている。ちょうどこの論文に巡り会う前、最近、子どもを連れてホビーショップに連れて行った。そこでは、カードゲームをする子どもたちがいてみんな思い思いに遊んでいた。お店の人は「おっちゃん」と呼ばれて信頼されていた。またカードだけではなく、駄菓子とかそういうものを置いていていた。その意味で、厳密には駄菓子屋ではないが、駄菓子屋的な場所となっていた。その意味で自分が経験した風景とこの論文で描いている風景がリアルに響いてきて面白かった。

 内容は奈良にある駄菓子屋3店をフィールドにして計150人以上の子どもたちを対象に調査している。そこで、実際にどのくらいの時間いたのかとかどういう目的で駄菓子屋を利用しているのかとか、店員と子どもの会話の叙述だったりとバラエティに富んだ内容であった。意外だったのが、駄菓子屋を利用するのは女子の方が圧倒的に多いことや案外中学生も立ち寄っていることだったりする。

 中でも店員との会話の分析は面白く、読んでいてすごく説得力がある。一店に絞ってじっくりと描くとより面白い内容になったのではないかなぁと思ったり。教育でもなく、かといって商品を売りつけることだけの関係でもなく、親と子どもでもない、大人と子どもの関係っていうのが非常に良く描かれていた。結局、同じ学年だけ、教師とか親といった濃密な関係の大人、そうした中だけではなく、他人としての大人、違う学年の子どもと同じ空間にいること。そうした普通の社会のような縮図として駄菓子屋は存在する。そこで、人は社会的な事を知らず知らずのうちに学ぶんじゃないかなと。

 ちなみに駄菓子屋と検索して、唯一PDFで読める論文。またこうした学校以外での子どもの居場所について論じるものは少ないのである意味、かなりレアな論文といえる。

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救護施設→知的障害児施設→通所介護施設(高齢者)と15年以上。これからも思考と体力で、働いていきます。

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