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妲己と狐

妲己と狐

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いわゆる九尾の狐のイメージの変遷について述べている.もともと九尾の狐は神獣というか珍獣として山海経にて登場している.山海経では,超自然的なモノでは無く,実在の動物であり,食べることで薬効があるようなものであった.それから時代が降りてくるに従って,瑞獣となり,縁起の良いものとなり,白い狐は良いが金色の狐はあまり良くないものとなっていく.
その後,狐の妖怪が時の王をたぶらかすものとなっていくこと,それが転じて狐媚(こび)を売ることに転じていくことなどをたくさんの中国の古書を下に紹介している.また古書の文章を和訳しており,親切設計となっている. そこから殷の悪王として名高い紂王をたぶらかした妲己が九尾の狐であったことを紐解いている.(当たり前のことであるが,そもそも紂王と妲己は史実であるが,九尾の狐であったことは後付である)
とにかく非常にじっくりとイメージの変遷を古書を下に明らかにしており,すごく面白い内容である.そして,そうした様々なイメージが付与された形で,鳥羽天皇をたぶらかした玉藻が実は妲己であった九尾の狐であったということに結びつくことなど,伝播についても言及している.
ちょっとした民俗学ミステリーを読むような感覚で非常に面白かった.

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救護施設→知的障害児施設→通所介護施設(高齢者)と15年以上。これからも思考と体力で、働いていきます。

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