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西洋文学における超自然(1)

金井公平(1999)「西洋文学における超自然」『明治大学人文科学研究所』(44),93-105

http://ci.nii.ac.jp/naid/40003635185

PDFあり


 副題は、H.P.ラヴクラフトとゴシック小説 となっている。


ラヴクラフトの評論『文学と超自然』、『恐怖小説覚え書き』で捉えられているゴシック小説の質、そしてラヴクラフトが評した恐怖のあり方について論じたもの。ラヴクラフトは人間の最も根元的な感情は、恐怖であり、そして未知なるものへ対する恐れこそが最も古いと定義している。それで、恐怖小説が成立したのが18世紀後半のゴシック小説であると着眼し、それらの小説群の評論を行っている。ゴシック小説とはゴシック様式の建築に見られる荘厳でどこか暗い古城が場面となり、そこで繰り広げる陰鬱な群像、幽霊や隠された地下墓地、あるいはジメジメとした広い廊下などを喚起さ、読み手に恐怖感を与える小説群である。こうした小説群からラヴクラフトが本質的な恐怖とは何かとか未知なるものとの遭遇とは何かを評論している。

この論文は、現代では、ほとんど読む事が出来ないあるいは困難な小説が多用されているが、そのあらすじから内容まで簡単に解説してくれており、すらすらと読むことが出来る。また現代風に解釈を施し、非常に分かりやすい内容となっている。

なにより連綿と続くホラー小説の起源から現代まで、ラヴクラフトの仕事を評価しながら、それ以後の状況までを概説しておりちょっとした案内書として面白い内容となっている。

この先生怪奇小説について色々と書いており、フランケンシュタインやドラキュラに関してかなり詳しく別論文で論じている。PDFでほとんど読めるので興味のある人は是非。


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救護施設→知的障害児施設→通所介護施設(高齢者)と15年以上。これからも思考と体力で、働いていきます。

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