介護保険法施行16年の経過と介護保険の今後の方向についての考察

介護保険法施行16年の経過と介護保険の今後の方向についての考察

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表題の通り2017年時点での介護保険の改正の流れについてざっと論じたもの.介護保険法成立過程から介護保険開始後の介護事情の変化,見直し(改正)をいくつかの区分に分けて,サービス提供主体拡充期,介護給付の抑制,不正請求への対応,地域包括ケアシステムの理念規定,地域包括ケアシステムの本格導入と分けている.今後は利用者の負担増や地域包括ケアシステムによる基盤整備ーサービス量調整の方向になることを論じている.実質7ページ.さらっと読むことができる.

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障害児家族介護者の施設型レスパイトサービス利用困難体験の分析 : 対処法が示唆する派遣型サービスへの着目

障害児家族介護者の施設型レスパイトサービス利用困難体験の分析 : 対処法が示唆する派遣型サービスへの着目
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在宅で療育する家族に,レスパイトの福祉施設をどのように使っているのか,あるいは使わないのかをインタビュー方式で調査したもの.いろいろな要因があるけれど端的に福祉施設を利用するには事前に登録とか施設生活に慣れるための練習とか条件があって,在宅で療育する人にとってはハードルが高いように映るらしい.それでついついいつも来てもらう訪問看護を延長して使ったり,ちょっと親が不在の時に見守りをしてもらったりとしてもらっているらしい.
在宅で介護をしている人にとっては,急に用事ができて一人にさせてしまうとか,他に頼む人がたまたまいなかったりとしたときに「ちょっと」預かって欲しいというもの.なので,施設側の条件はそのちょっととか急にはなじまないものである.これは,障害児に限らず高齢者にも当てはまることなのかも知れない.

障害者相談支援についての事例的考察

障害者相談支援についての事例的考察

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障害者の相談ってどんな仕事なんだろうかと思って引っ張ってきた.実質8ページと非常にコンパクトにまとまっている.構成としては,障害者相談支援事業の体系,サービスなど利用計画の作成についてを簡単に説明した後に,事例としてとある県のとある社会福祉法人の実施内容について紹介している.また,個別的な事例では障害福祉サービスの計画だけでは無く,中断したりサービスが使えなくなっている状況でも相談員が継続的に関わっていることなどを紹介している.
その他,専門性の担保としてどのようなものがあるのかとか,中立性はどうなのかなども検討された内容となっている.障害者の相談業務に興味のある方には参考になる内容かと思う.

地方自治に着目した生活保護制度の分析

地方自治に着目した生活保護制度の分析

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いまや昔のような出来事に映るが,リーマンショックやその前の不況から派遣切りが行われ,派遣村やホームレスへの救済を求めて社会運動があった.そのころからホームレス対策特別法が出来たり,生活困窮者自立支援法が出来たりと,いわゆる貧困問題に対する施策が推し進められた.こうした積極的包摂策が推進されているが,最後のセーフティネットとしての生活保護はどうなのかについて論じている.
結論を先取りすれば,生活保護行政に従事している人はせいぜい社会福祉主事であり,社会福祉士のような国家資格を有した人が勤めていない.そのことで,専門性の担保がなっていない.また,現場である市町村の保護課の運用の裁量が強いため,慣例が優先されがちであり,生活保護の理念…無差別平等の原理から遠いことを批判的に論じている.
つまり,貧困対策としての根元が旧態依然であり,いくら積極的に包摂をしようにもどうにもならないということである. 生活保護の成立過程から実施機関の仕組みまで分かりやすく書かれているので参考になる内容となっている.

否定された死

否定された死

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副題がイタリアにおける施設死の様相となっている.表題の通り,イタリアでは施設で亡くなることは恥ずかしいこと,あるいはできる限り家での介護を行い,施設に預けることは非常に悪いこととして扱われている.神父ですら施設で終わりを迎えることはかわいそうなこととして取り扱っている.宗教的にも政治的にも施設入所は否定されている.
イタリアでは精神病者の社会的入院が問題になり,病院のほとんどは解体され,最も開かれた取り組みをしていることでも国際的に有名であるが故に,こうした施設での死は否定される.
とはいえ,では在宅介護がうまくいっているかといえばそうでもなく,男女共同参画社会を尊重すればするほど移民による介護に頼らざるを得ず,実情としてほとんどの在宅介護は低賃金で移民が担っているという.つまり,介護は下層の仕事として位置づけられていると言える.
日本の介護事情も考えると,非常に示唆に富む内容となっている.また,実質8ページ.さらっと読むことが出来る.

プロフィール

kuma

Author:kuma
救護施設→知的障害児施設→通所介護施設(高齢者)と15年以上。これからも思考と体力で、働いていきます。

自分のサイトもあります。
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